手のひらサイズのLinuxマシン「Raspberry Pi」(OS: Raspberry Pi OS)でも、なでしこ3を動かすことができます。以下に、なでしこ3をラズパイで動かす手順をまとめました。
※以下の手順は、Ubuntu/Debian(Linux)でも同じです。Ubuntuでなでしこを使う時の参考になります。
最初に、ラズパイをSDカードに書き込みましょう。書き込みには、Raspberry Pi Imagerを使います。Win/MacならPCにこのツールをインストールして、SDカードをセットして書き込みを押すだけです。
ラズパイが起動したらメニューから「アクセサリ>LXTerminal」をクリックして、ターミナルを起動します。(あるいは、SSH接続でラズパイにリモート接続します。)
そして、Raspberry Pi 3B/4Bの場合、以下のコマンドを貼り付けて実行してください。手軽にインストールできます。(ただし、必要なソフトウェアをインストールするので少し時間がかかります。)
(2023/02/05) Raspberry Pi 4Bで動作確認しました。ただし、ZeroWの場合は、別途、以下のNode.jsのアップデート作業が必要です。
Raspberry Pi Zero Wは、Raspberry Pi 4Bよりも非力な超低価格マシンです。なでしこ3は、Node.jsのv16以降で動くのですが、Zeroがサポートしているバージョンがv12です。そのため、そのままでは動きません。
以下は、コマンドを一つずつ実行したい方のための手順です。
なでしこ3をラズパイでなでしこ3を動かすには、最初に、Node.jsをインストールして、その後で、なでしこ3をインストールする必要があります。
ラズパイのデスクトップから使う場合、インストールには、LXTerminalを使います。LXTerminalを開いて、一つずつ、以下のコマンドを入力しましょう。
まず、Raspbian(Debian)標準のパッケージマネージャーのAPTでNode.jsをインストールします。
# Node.jsをインストール sudo apt-get update sudo apt-get install -y nodejs npm
ただし、APTでインストールされる、Nodeのバージョンが古いので、最新版にアップデートが必要です。(なでしこ3では、Node.jsのv9以上を推奨しています。)
手順は、最初に、npmでnパッケージをインストールし、nを用いてNode.jsを最新版にアップデートします。
# Node.jsを最新版にする sudo npm install n -g sudo n stable sudo ln -sf /usr/local/bin/node /usr/bin/node sudo ln -sf /usr/local/bin/npm /usr/bin/npm # 念のため npm 自身もアップデートしておく sudo npm update -g npm
Nodeが最新版になったら、なでしこ3をインストールします。
# なでしこ3のインストール sudo npm -g install nadesiko3
LXTerminalからなでしこ3のプログラムを実行できます。cnako3コマンドを使って、プログラムをすぐに実行可能です。
# 方法1 cnako3 -e "ここにプログラム" # 方法2 cnako3 ファイル名.nako3
ただし、コマンドラインから使うのは敷居が高いため、Webブラウザから使う方法が用意されています。まず、なでしこ3のエディタサーバーを起動します。LXTerminalで以下のコマンドを実行しましょう。
nako3edit
そして、Webブラウザを起動して、サーバーを起動した時に指示されたURLにアクセスします。例えば、以下のようなURLが表示されます。
http://localhost:3030?appkey=19213:39824:64342
このURLについているappkeyは毎回更新されるので、このキーが違うと、正しくエディタを開くことができないようになっています。うまく開くことができると、以下の画面が表示されます。Webブラウザ上で、なでしこ3のプログラムを作ることができます。
なでしこを最新版にアップデートするには、ターミナルで以下のコマンドを実行します。
sudo npm update -g nadesiko3
以下のコマンドを実行します。
# なでしこのアンインストール sudo npm uninstall -g nadesiko3 # Node.jsのアンインストール sudo apt remove nodejs npm