さて、これから「なでしこ」について学びましょう。世の中にはたくさんのプログラミング言語があります。その中でも「なでしこ」は母国語である日本語をベースにして作られています。そのため、英語をベースにして作られたプログラミング言語よりも容易に学ぶことができます。楽しくプログラミングを覚えることができます。
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[URL] https://youtu.be/Hpv8DMry9Zg
一般的に『プログラム』と言えば、運動会や演劇の「進行手順」を書いたものです。コンピューターの世界でも、コンピューターに命令するための進行手順を書いたものです。順番にどんなことが行われるのかを順番に記したもので、その点においてコンピューターのプログラムも同じです。
なお、映画やアニメのSFに出てくる『プログラム』は、でたらめな意味の無い記号の羅列であることが多いので得体がしれないものという印象がありますが、実際には、できるだけ分かりやすく書くものです。
『プログラミング』とは、プログラムを作る行為であり、『プログラミング言語』とは、プログラムを作るための言語です。プログラミング言語の進歩の歴史を見ると、いかに人間に読みやすく、メンテナンスを楽にするのかという点で発展してきています。なでしこも、どんどん簡単になるように改良しています。
なでしこは、日本語をベースとしたプログラミング言語です。プログラミング言語というのは、コンピューターに分かるように、一定の文法に従ってプログラムを記述する必要があります。つまり、なでしこが扱うプログラムは「日本語」に見えるだけで、実際には「日本語プログラミング言語」のプログラムなのです。この点を覚えておきましょう。
それでは、一番簡単なプログラムを見てみましょう。[実行]ボタンを押すと、サンプルプログラムをブラウザ上で試すことができます。
上記のプログラムは、以下の二つの要素で成り立っています。
「こんにちは」と | 表示 |
そのため、『「***」を表示』と書いた場合、「***」の部分に好きな文章を指定できます。
それでは画面に好きな格言を表示させてみましょう。
実行すると「知恵は武器よりも価値がある。」と表示します。
なでしこのプログラムは、一見すると日本語に見えます。そのため、非常にプログラムが読みやすいのですが、それでも自然言語の日本語とは異なります。決められた構文から外れたプログラムを書くと「エラー」が表示されます。この点を覚えておきましょう。
本チュートリアルのサンプルは、全てブラウザ上で実行されています。実際に以下の簡易エディタにプログラムを入力して、実行してみましょう。例えば、「こんにちは」の部分を「おはよう」とか「こんばんは」に書き換えてみると、表示されるメッセージが変化します。
『表示』と似た命令に『言う』があります。この命令は以下の書式で使います。「***」の部分に好きな文章を入れると、その文章をダイアログを出して表示します。
[書式] 「***」と言う。
使ってみましょう。以下は簡単な格言をダイアログに表示する例です。
また、実際に文章を読み上げる「話す」という命令もあります。PCのボリュームに注意して以下のプログラムを実行してみてください。
簡単にまとめてみましょう。なでしこの基本的なプログラムは以下のような形式になっています。
[書式]
引数1+助詞1、引数2+助詞2、引数3+助詞3、命令。
次回は、さらに計算について紹介します。