なお、暫定的に、FileMaker 16/17へプラグインをインストールする場合、FileMakerのインストールフォルダを選び直す必要が必要があります。この場合、以下のフォルダを正しく選択してください。
# FileMaker Pro 16の場合 C:\Program Files (x86)\FileMaker\FileMaker Pro 16 Advanced # FileMaker Pro 17の場合 C:\Program Files (x86)\FileMaker\FileMaker Pro 17 Advanced
プラグインを導入すると、FileMakerの計算式で以下の関数が利用できるようになります。主に利用できる関数は、以下の二つです。
関数 | 説明 |
nako( "プログラム" ) | プログラムをFileMakerのプロセスで実行 |
vnako( "プログラム") | プログラムを別のプロセスで実行 |
FileMakerのプロセス内で、なでしこのプログラムを実行するのが、nako()です。そして、FileMakerとは別のプロセスで、なでしこのプログラムを実行するのが、vnako()です。
使い分けですが、計算や文字列の整形処理など、短時間で終わる処理を記述するには、nako()関数を利用します。
そして、ファイルのダウンロードやアップロード、ファイルのコピーや、ユーザーにデータを入力してもらうなど、時間のかかる処理には、vnako()を利用します。
基本的に、vnako()関数は、なでしこのほとんどの命令を使うことができますが、nako()関数では、ネットワーク処理などが利用できないよう制限されています。
nako()関数では、プログラムの実行結果をFileMaker側に通知することができます。つまり、nako()関数の実行結果を、FileMakerのフィールドに流し込むことができます。また、なでしこのプログラムから、FileMakerのフィールドや変数の値を取得することができます。(参考:FileMakerプラグイン/FMデータ取得)
vnako()関数では、時間のかかる処理を実行できる代わりに、FileMaker側にプログラムの実行結果を直接返すことができません。しかし、FileMaker側のスクリプトを実行することはできます。(参考:FileMakerプラグイン/FILEMAKERスクリプト実行)
nako()とvnako()をうまく使い分けることが、プラグイン活用のキーとなります。
ちなみに、FileMakerの計算式では、改行を認識しない仕様になっているため、改行したい部分で「¶」を記述します。
以下は、FileMakerに簡単な挨拶を表示させるチュートリアルです。
フィールド名に「メッセージ」と入力して「作成」ボタンをクリックします。これで、データベースにメッセージというフィールドができました。そして、「OK」ボタンを押します。
メッセージフィールドを表示するテキストボックスをレイアウト上に配置します。先ほどのフィールドの指定ダイアログで「メッセージ」フィールドを選んで「OK」ボタンを押すと、レイアウト上にフィールドとラベルが配置されます。
ここで、なでしこのスクリプトを実行するボタンを作成してみましょう。
そして、ボタンのアクションを指定します。
計算式の指定ダイアログが開いたら、以下のような、なでしこのスクリプトを記述します。
nako("「こんにちは」")
スクリプトを記述したら「OK」ボタンをクリックします。
上記の手順(6)で、nako("...")の部分を変更することで、任意のなでしこのスクリプトを記述できます。
例えば、計算式を指定する場合、次のように記述できます。
nako("(1+2)*3")
また、ある日程までのカウントダウンを行う時などには、以下のように指定できます。
nako("「2020/1/1」と今日の日数差")
ZIPファイルを解凍すると、その中に、sampleフォルダがあります。その中に、具体的なサンプルファイルが多数あるので、確認してみると良いでしょう。